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不と没(有)の違い

中国語の代表的な否定副詞である不と没(有)の違いをまとめてみました。

【不】

不の使い方

不は『不+〇〇』の形で動詞、形容詞、助動詞、介詞、副詞につきます。

不が否定する意味

主に下の3つの意味を否定します。

a意思(未来、主観)
b状態(“形容詞”や”存在・心理状態を表す動詞”※1)
c助動詞※2

※1
存在という状態を表す動詞は「是·在」などがあり、
心の状態を表す動詞は「觉得·知道·了解·认识·希望」などがあります。

※2
助動詞の否定は基本的にbの「状態の否定」に含まれます。
例えば「我不会做饭(私は料理ができない)」は「料理ができる」という状態を否定していますし、「你不可以参加(あなたは参加してはいけません) 」は「参加してよい」という状態を否定しています。
一方で、不要(~するな),不能(~してはいけない)は例外的に命令を否定する意味をもちます。

例文

a我不去 
私は行かない
(意思の否定)

b今天不冷
今日は寒くない
(“冷”という状態(形容詞)の否定)

b我不是中国人
私は中国人ではない
(“是(である)”という状態動詞の否定)

b我不知道他
私は彼を知らない
(“知道(知っている)”という状態動詞の否定)

c我不能参加
私は参加できない
(“能(参加してよい)”という状態の否定)

c你不能抽烟
タバコを吸ってはいけない
(助動詞の否定)
※”不能”は「できない」と能力の否定を表す場合と、「~してはいけない」と禁止を表す場合があります。

c你不要抽烟
タバコをすうな
(助動詞の否定)

【没(有)】

有の使い方

没(有)は『没(有)+〇〇』の形で動詞(と一部の形容詞)につきます。

有が否定する意味

主に下の3つの意味を否定します。

a事実(過去、客観)
b所有
c状態※

※没が状態を否定する場合、「(还)没 +動詞」の形で使われ、「まだ~でない(これから~になる)」と、「今はその状態ではないが、後にその状態になる」といったニュアンスになります。

例文

a我没有参加
私は参加しなかった
(事実の否定)

b我没有汽车
私は車を持っていない
(”用(所有)”の否定)

c天还没亮
空はまだ明るくない(これから明るくなる)
(状態の否定)

まとめ

使い方動詞、形容詞、助動詞、介詞、副詞を否定する動詞(と一部の形容詞)を否定する
意味a意思(未来、主観)
b状態(“形容詞”や”存在・心理状態を表す動詞”)
c助動詞
a事実(過去、客観)
b所有
c状態(今はまだその状態ではないが、後にその状態になる)